学校長 水谷 靖

6月14日に始まった集中学習。6月25日までの10日間に多くのドラマがありました。

4校の中の一つの学校では、始まりの日、各クラスが「集中学習中の目標」を発表していました。「友だちのいいところを見つけて伝える」「1日に3回は発言する」「午後9時には寝る」など、中には「漢字テスト85点以上」と意気込んでいるクラスもあります。10日間が過ぎ、それぞれのクラスは、「友達の輪が広がりました」「70%できました。これからも健康管理に努めます」「その子に合った発言が増えました」と発表し、意気込んでいたクラスは「100%達成しました」と得意顔。どのクラスもお友だちを温かなまなざしで見ている様子が感じられ、お友だちと過ごす集中学習の期間が忘れられない思い出になっていました。

次の学校では、生徒会が中等部も高等部も分け隔てなく交流する行事を企画していました。その一つが「借り物競争」です。お題に合った人を見つけたときの笑顔や恥ずかしそうな様子に拍手で盛り上がり、紙飛行機の飛行した距離と時間を競った「紙ひこうき大会」では、生徒たちの喜びの叫び声が、カリフォルニアの青い空にまで届いていました。

「600冊の本が10日後には40冊しか残らなかった」という学校もありました。保護者ボランティアのみなさんが「家にある子供向けの本を子どもたちに」と呼びかけ集めていただいた本のうち、560冊が子どもたちの家庭に貸し出されたことになります。その本を「小声で読んでいるのかな」、「お家の人が子どものそばに座って耳を傾けてくださっているのかな」と想像すると、愛されていることに安心している子どもの姿が浮かんできました。

集中学習中の1週目の土曜日に球技大会を行った学校もありました。太平洋からの涼風が吹く中、半そでTシャツをものともせずにドッジボールで汗を流す生徒たち。バスケットボールのゲームが始まる直前には、円陣の花が咲き、拍子をとった勢いのよい声が涼風を一瞬遮っていました。額から汗を流しながら悔しがったり嬉しがったりしている生徒たちは、球技大会を終えた2週目に、「友達との団結」という実をつくっていました。

幼稚部の発表会もありました。

俳句コンテストの結果や「地球温暖化」などをテーマにした壁新聞の掲示物もありました。

幼児たちが、七夕飾りを背景に踊ったり歌ったりする姿に、お家の人が知らず知らずのうちに引き寄せられていたり、俳句一句一句、時間をかけて読んでくださっている保護者もいらっしゃり、その方からは「お友だちができればいいなとこの4月に入学させました」とお話を伺うことも。さらに「本校の教員を志望している」という保護者の方ともお話をする機会がありました。

集中学習中は、子どもたちの「仲良く元気でたくましい」姿とともに、本校に興味を持ってくださっている方や同郷の方との出会いがあり、人と人は、たくさんの糸でつながっているように思いました。それは本校には、保護者の方のご協力のもと、先生たちは子どもたちのよさや可能性を引き出し、職員は教育環境を整え、理事会がサポートするという網の目のようにつながっているしくみがあるからです。そのしくみの中で子どもたちは、支えてもらったり励ましてもらったりして、一回りも二回りも大きく成長し、さらにたくましくなっていくと、私は信じています。